事業主の皆様、おはようございます!

夏を満喫する時になりましたが、お元気に過ごされていますか?

我が家では、この時期、アイスをストックしていても、あっと言う間に

無くなってしまいます!

4人家族なので、みんなで食べてしまい、無くなっちゃうんですよね〜!

ついつい、冷たいものに手が伸びてしまいますが、食べ過ぎに注意ですね!

さて、今週も元気に楽しく活動開始で〜す!

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政府は成長戦略で「ジョブ型正社員」の制度化を打ち出しています。

これは、職務や勤務地を限定しながら、正社員と同じ無期雇用で社会保険にも

加入できる雇用形態とされています。

総務省の労働力調査によると、今年1~3月期の非正規社員は1,850万人と

雇用者全体の36%と過去最高を更新しました。

この非正規社員を正社員の補完的な位置付けではなく、貴重な戦力として活用

するためには専門性を高める必要があり、それは本人のキャリア形成にも役立つ

ことになると考えられています。

このことを実現するために、「ジョブ型正社員」の制度化を打ち出しているのです。

ここで、正社員とは何かということを整理してみたいと思います。

(1) 期間の定めのない雇用(無期雇用)

(2) フルタイム

(3) 直接雇用(雇用関係と指揮命令関係が同一)

といった要素で特徴付けられるのが、「正社員」ですね。

また、日本の「正社員」の場合は、加えて、「無限定」社員という性格が強いのです。

「無限定」社員とは、

(1) 職務

(2) 勤務地

(3) 労働時間

などの制約、限定がない社員のことであり、つまり、

将来、職種、勤務地の変更、残業などの命令があれば、基本的に受け入れるといった

「暗黙の契約」が上乗せされている社員のことになります。

かつて、

日本の雇用が「年更序列」の「終身雇用」だったので、「無期雇用」かつ「無限定社員」

が定着していました。

一方、欧米では、ジョブディスクリプション型雇用、つまり、履行すべき職務の内容、

範囲が明確であり、職務限定型の「ジョブ型正社員」が一般的です。

実は日本でも、すでに多くの企業で「ジョブ型正社員」を導入しているのです。

厚労省の多様な正社員に関する企業調査(2011年、1987社、正社員100人以上)によれば、

対象企業の 51.9%が「多様な正社員(ジョブ型正社員)」を導入しています。

従業員数でみれば、 正社員全体の 32.9%が多様な正社員であり、その内、職務限定が 28.0%、

労働時間限定が 3.4%、 勤務地限定が 8.9%である(それぞれ重複あり)とのことです。

しかしながら、日本の正社員雇用は労働契約法や判例などで強く守られています。

もちろん、現在も雇用契約書に「勤務地域」や「職種」など採用条件を定めることはできますが、

訴訟トラブルを恐れ、「多様な正社員(ジョブ型正社員)」の必要を感じつつも導入に消極的な企業様は少なくないです。

このため、国は、省令や通達を出し、

事業環境にも応じた「多様な正社員(ジョブ型正社員)」の浸透を図ろうとしています。

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これは、以前にもご紹介した【特約のある限定社員としての雇用契約】と同じということになります。

◎ 秘書として採用したのに、秘書業務に携われなくなったとき

◎ ドライバーとして採用したのに、運転業務ができなくなったとき

等々、

もし、「ジョブ型正社員」であれば、

解雇ではなく、「雇用関係の終了となる」というルールの制度化なのです。

限定社員とは、

◎ ジョブ型限定社員 ・・・職種内容を限定して雇用される社員

◎ 地域型限定社員・・・・すでに導入している企業も多く、
「エリア総合職」、「エリア限定社員」等

◎ 時間型限定社員・・・・日勤社員、曜日限定社員、宿直社員等

この限定正社員「ジョブ型正社員」の普及が成長戦略として注目される理由は、

今年4月からの法改正で大きな話題を呼んでいる

「契約更新により、雇用期間が5年となった場合(本人が希望すれば)無期契約に移行する」

という法改正の対応策として注目されているからです。

この法改正に対しては、当然、企業様サイドの労務対策が必要であり、

大企業は既に手を打っています。

この法改正のポイントは、

契約社員を5年雇った場合に「無期契約」にするというものであり、

決して、「正社員にしなさい」とは言っていないという点です。

会社は契約期間を「無期」にさえすれば、この法律を守ったことになるのです。

履行すべき職務の内容、範囲が明確で専門性を高める狙いもある「ジョブ型正社員」、

この機会に、是非、就業規則への制度化をご検討下さい。

今回も最後までお読み頂き、感謝申し上げます!

 

クラウド人事労務管理プロセンター/全国経営資源活用協会
アローズ神戸国際人事労務コンサルティング
代表 社会保険労務士 真島 優子

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